よく分からない表題だが、要するにまた群馬に行った話。
最近同じようなところばかり行っている気がするが、今回は群馬県は草津温泉の近くにあるチャツボミゴケ公園に行こうと思い立ち、準備もそこそこに出発し、そこそこすぎてすぐに給油する羽目になりつつ目的地に向かった。
なお、今回もドラレコ・OM-1・GR IIIの写真が混在している。


目的地の前に、今回は何となく通ってみたかった青木峠を越えてみることにした。こちらは松本街道が通る峠で、以前は松本市(安曇野)と上田市を結ぶ主要道路だったらしい。現在はこの道路の南の美ヶ原側に三才山トンネルが開通し、そちらの国道254号が通りやすい代替道路となっている。

とはいえこちらの道路も近年改良されてかなり通りやすくなっており、なかなか気持ちの良い登りを進んでいたのだが、

途中で狭い峠道路になってしまった。こちらも現峠道をバイパスするトンネルなどが計画されているらしいが、現時点ではあまり進んでいないらしい。


青木峠にたどり着く前に、信号による交互通行となっている会吉トンネルを抜ける。ここから峠までは筑北村となる。



狭い道を更に進み、青木峠を越える明通トンネルを抜けると(看板はトンネル前にあるが地図上では)青木村に入る。



しばらく峠を下っていくと、ありがちな村のイメージとは異なり、道路沿いがなかなか賑やかな印象に。


途中で寄った道の駅も、整備されたばかりといった趣のとてもきれいな場所だった。村といえど温泉など観光地も多く、上田市も近い事で良い影響があるのだろうか。


青木村を過ぎた後は上田市街を国道で迂回して、上州街道から鳥居峠を越えて群馬県に入る。そのまま進んでも良かったのだが、今回は少し寄り道(と言いつつほとんど目的地方向だが)して、先日たまたま見つけた嬬恋村の「つまごいパノラマライン」を経由することに。




こちらは嬬恋村の村道でいわゆる広域農道なのだが、緩やかなカーブと起伏が続く走りやすい道路で、周囲に広がるキャベツ畑や浅間山の展望が素晴らしく格好のドライブ/ツーリングルートとなっている。なお、群馬県は国内最大のキャベツ生産量を誇るが、その多くはこの嬬恋村で作られており、そのことが実感できる道路だった。


とは言え農道なのでトラクターのような農作業車両も多く通っており、時々道路が泥で汚れていたりするのだが、このように定期的に清掃車両も稼働させている様で、ただ通りすがるだけのドライバー/ライダーとしてはありがたい限りであった。

パノラマラインを堪能した後は、賑やかな草津町の温泉街を抜けていく。先日の白根山の火山規制により山へは行けないが、こちらの温泉街は変わらず?賑やかだった。

案内看板に従って、狭くなっていく道に入るとあと少し。

ややわかりづらい道を抜けてようやく駐車場についた後は受付で入場料を支払い、シャトルバスか緩い登山道を歩いて入口へ。

このチャツボミゴケ公園は看板の通り酸性水域を好むコケが広がる公園で、国の天然記念物になっているとの事。



また、こちらの説明の通りコケとバクテリアによって鉄が作られており、先の戦争やその後の復興時期に群馬鉄山としてその鉄鉱が採取されていた場所でもある。今でも僅かづつではあるが鉄が生成されているそうで、学のない自分にとっては不思議としか言いようのない現象だった。

そしてこちらは公園の最も奥にある「穴地獄」と呼ばれる場所。元々はもっと穴のような地形になっていて、動物が落ちるとその強酸性の鉱泉により生きては出られないことから名付けられたそう。


このように土とコケにきれいな水の流れが加わりとてもきれいな場所になっている。因みに、公園の写真はOM-1での撮影で、仕上がりをVividにしてやや色味を盛っているのだが、実際に目に映る色もこれ位鮮やかだった。

最奥には強酸性の湧水があり、時折泡が浮かんできていた。


余談だが、公園の遊歩道にはトカゲがたくさんおり、天敵が少ないのか警戒心が薄いようで、こちらの脚の間をゆっくりすり抜けていくような個体もいたりした。

食事中のトンボにちょっかいをかけるアリ。





比較的山奥にあり多少たどり着きづらかったが、とても風光明媚な場所でありつつ、鉄の生成について知れる面白い場所だった。


帰りに見つけた特に説明のない神社。
さて、自然を堪能した後は近くにあるもう一つの目的地に向かう。



それがこちらの旧太子(おおし)駅という駅跡で、先ほどのチャツボミゴケ公園付近で得られた鉄鉱をこちらの駅まで運搬し鉄道に積載していた。運搬は索道をおよそ8kmに渡り吊り下げて行われていたらしい。


こちらが鉄鉱を吊り下げて運んだバケツ。


こちらはホッパー棟と呼ばれる、運ばれてきた鉄鉱を列車に積み替えるための漏斗があった建物。現在は土台部分しか残っていないが、写真を見る限りかなり大きなホッパーが収まる背の高い建物だったらしい。




見ての通り経年によりかなり崩壊が進んでおり、建物の下には入ることはできない。

現役時代はここから太子線として長野原駅に繋がり、現在の吾妻線で渋川駅方向に鉄鉱を運んでいたらしい。ちなみに先程のチャツボミゴケ公園の事を知ったのは、地図上でこちらの太子駅跡を見かけたのがきっかけで、どういった路線だったのかを調べるうちに公園との関係を知った次第。実は春先に行った野反湖への道中で目の前を通ったはずなのだが、その時は全く気付かなかった。

復元された駅舎内に展示してあった山神社の写真、もしかしたら先程の名前のない神社だったりするのだろうか。

チャツボミゴケ公園とも関連する興味深い施設で、こちらもとても良い場所だった。この太子線は短い期間だが旅客運送にも使用されており、貴重な地元民の足としても利用されていたとの事。線路跡もあまり残っていなさそうで想像しにくいが、現役時代を見てみたかった気もする。



最後は八ッ場ダムを見に行ったのだが、思ったより時間が遅くなってしまったのでこの日は軽く見学して帰ることにした。
冒頭に書いた通り最近は似たような場所(主に長野・群馬)ばかりに出かけているが、最後の八ッ場ダムを初め、道中でまた来たい場所をいくつか見つけてしまい、今後もまた通うことになりそう。
