先の週末にたまたま時間ができたので、富山県小矢部市で開催された「ヘリコプター&防災・防犯フェスティバル2022」に行ってきた。
このイベントは、小矢部市にある「クロスランドおやべ」という公園で毎年開催されていたのだが、ここ数年は情勢を踏まえて中止が続いており、本年ようやく開催になった。また、自身が幼い頃に何度か来たことはあったのだが、かなり長い間足が遠のいており、そういう意味でも久しぶりとなった。
クロスランドおやべと言えばこのクロスランドタワーだが、このイベントの際はタワーからヘリコプターを見下ろして撮影できるとしてSNSなどで時々話題になる。今回は前日辺りに思い出して来たので時間の都合もあり上がらなかったのだが、次にエレベーターが故障すると予算の都合で修理せず上がれなくなるという話もあるので、今のうちに行ってみた方が良かったかもしれない。
さて、名前の通りこのイベントはヘリコプターの展示や遊覧飛行が主役になる。間近でヘリを見るのも久しぶりなので結構楽しみにしてきた。
予定より大分早く到着したのは小松基地からのUH-60J。やはりこの天気で下から見上げると結構暗くなってしまうのがこの塗装の難点。
しかしこの塗装自体はかなり好みなので、ブレずに撮れると結構嬉しい。
概ね予定通りに到着したのは明野から来たAH-1S。撮影場所の違いもあるが細身でかなり小柄に見える。
AH-1やUH-1のような二枚ブレードのローターはシャッター速度をかなり落とさないとブレてくれないのだが、うまく撮れる自信がないので程々の速度で撮ってしまう。
その他の展示や遊覧飛行に数機が飛来して会場がとても賑やかに。小型機なのもあってか特に離陸の際は結構元気に飛び立っていた印象だった。
これだけの数のヘリがひっきりなしに飛ぶので当然なのかもしれないが、会場への侵入はしっかり定めてあったようで、管制用の台があったり、広くとられた立ち入り禁止の離着陸場所は、会場案内図に方角を示す「11」「29」の表記がしてあったのが空港滑走路みたいでとても面白い。
地上展示はもしかしたら今までで一番UH-60に近づけたかもしれない位には近くに行けた。間近で見ると増槽がとても大きいのに気付く。
ホイストがダブルなのは今回初めて知った。1本だけでは足りないのだろうか。
展示準備の時はあったセンサーと砲口のカバーがなかったのが一番の収穫だったAH-1S。このM197を見るたび思うが、砲身基部は6砲身のM61と共通だったりするのだろうか。
民間のヘリとしてはBell 505、Robinson R22とR44にAérospatiale AS350が展示や遊覧飛行を行っていた。遊覧飛行の料金は1万円となっていたが、結構繁盛していたと思う。
他にも地元の県警や国土交通省の車両の展示などもあった。当たり前と言えばそうだが、白バイにもドライブレコーダーがついているのが今時を感じる。
この除雪車両、ガラス窓が高いのでここに保管場所標章を貼ってあるのだろうか。
はしご車の展示もされていたが、さすがにタワーには届かなさそうだった。
さて、今回は午前中の目玉展示として県警航空隊と機動隊による救助展示があった。
現在の使用機はAgustaWestland AW139「つるぎ」で、会場でホイストを使用して通常の方法と迅速に行う方法を展示していた。
最初の二枚は通常の方法での救助で、三枚目が迅速な方法での救助に向かう場面だが、素人目には被救助者をホイストする準備の速度が違う位にしか見えなかった。被救助者の固定が簡易だったりしたのかも知れない。
地域柄山岳地帯での救助が多く、先代は山岳向けのAgusta A109K2を使用していたが、本機は高所性能も余裕があるのだろうか。
機上だけでなく地上での隊員の所作も(当たり前だが)プロフェッショナル感があっていちいち格好良い。救助展示の後にしばらく地上展示を行う予定だったが、実救助の可能性があったのか予定を切り上げて飛び立っていった。夏なので登山者対応も多いのかも知れない。
午後にはドクターヘリ(BK117)も飛来しているのだが、時間の都合で断念して帰ることに。しかしこの日は久しぶりに色々なヘリを見て大いに楽しめた。基地周辺以外でこういったイベントがあるのは地方では貴重だと思うので、情勢を見つつではあるが来年もぜひ開催して欲しい。
最後に表題のシャッター速度の話。確認すると今回は1/160から1/320位で撮影していたらしいのだが、見ての通りローターの回転してる様子がそれほど強くは出ていない。しかしAH-1Sの所で書いた通り、これ以上シャッター速度を落とすと手や被写体のブレが出てきそうなので難しい気がしている。ブレードが円を描いたような写真を撮れる人はどうやっているのか気になる所。
以下おまけ。
常設で展示されている年季の入ったV-107。