眼鏡収納箱

写真と長くなりそうな話の物置

全く分からない広角レンズの使い方

少し前に、今まで持っていなかった広角レンズを購入した。色々ストレスが溜まっていた時期に衝動買いしたものの一つなのだが、今まで広角域のレンズがなかったので以前から欲しかったレンズではある。

しかし、標準レンズの広角端でも上手く使えたことがなく、更に広角となるこのレンズでは使い方が一層難しくなったように感じている。

 

 

比較的広角と相性がいいと思われる大きな建造物。全景を撮影するという意味では何も問題ないのだろうが、何となくぱっとしないというか主題的なものが欲しい気がする。

 

近くにある大きな人工物を撮る時に気になるのが垂直線の傾きで、背の高い建造物を撮影しようと上向きにすると中心方向に向かってすぼまるようになってしまう。それを避けるためになるべく地面と平行に撮影するのだが、当然ながら通常建物は地面の上に建っており、水平に撮影すると半分が地面になる上に高さによっては上部が切れるので、全体を映そうとすると引き気味になってしまう。

 

勿論意図して上方などに向けて撮影すれば、特徴的な映りを強調できるのでそれはそれで楽しめる。広角なので光源の影響を受けやすく相応にゴーストが出るが、画角内に太陽がある場合はそういう絵として納得できる。問題なのは光源が画角の外側の場合で、ゴーストだけがあるのは結構気になるので手で遮光したりするのだが、広角ゆえにその手が写り込むことが多くて結構難儀する。OM-1のアイポイントが、それ以前のものから引き続き個人的に割と近めで眼鏡との相性が悪く、こういう時に画面端で失敗することが多いので、表示範囲の縮小などでいいので対応して欲しい所。

 

ホワイトバランスはオートだったのでレンズの傾向がそのまま出ているわけではないと思うが、心なしか黄色に寄った色味で、以前使ったオールドレンズに近い感じがする。あるいは電子接点がないレンズだとそういう方向になりやすかったりするのだろうか。

glassesbox.hatenablog.jp

 

目の前をある程度大きく写すようなスナップならそれなりに便利に使える。ただ水平が取れていないと結構気になるのでさっと撮るのはやはり難しい。

 

先の通り目の前の大きな被写体に強い特性が生かされた気がする一枚。

 

こんな感じで路地や商店街を撮るのも安定な感じはする。レンズ自体は解像度も十分で、周辺も許容範囲な写り。

 

先述の通り上向きに撮影すると垂直線が傾くので、後方の建物が倒れてしまった。手前の被写体の大きさを強調する時は周辺にも気を付けた方が良いかもしれない。

 

 

といった感じで色々使ってみたが、やはり何とも言えないというか使いこなせている感がほとんどなかった。もちろん他のレンズでも上手く使えてるわけではないと思うが、ある程度画角の狭いレンズは「これを撮った」という絵になる。これが広角だとどうしても漠然となりがちで、広い絵の中で主題を用意したりするのが難しく感じる。イベント事などで便利そうな気もしたが、そういう場合は単焦点では使いにくく、それ用に別途広角ズームレンズを用意した方がよさそうではある。やはり当面はその場所の風景のような写真を撮るだけになりそうだが、できるだけ多用してうまく使えるようにしたい。